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<新旧教務部長対談>国公立大学や難関私立大学など、より選択肢が広がるカリキュラム改革

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新旧教務部長

小出 博幸   平岡 典士

 関東学院中高では、「入試」「カリキュラム」「選抜クラス」「進路指導」と入学から卒業までの重要な柱すべてを大きく変え、生徒の可能性をこれまで以上に引き出す改革が進行中です。
 そんな中、2025年4月にカリキュラム改革の中心を担う教務部長が交替。今回は、カリキュラム改革や教務について新旧教務部長の対談を行いました。

【小出】
 2023年度からカリキュラム改定の準備を始め、2026年4月からの実施を目指して、最終調整をしています。
 これまでは、決めた進路に対して早めに特化して取り組めるカリキュラムを採用してきました。しかし、近年成績が向上する生徒も多くなってきており、また国公立大学を視野に入れる生徒が増えています。そうした現状から、できる限り高校2年生まで多くの進路選択の可能性をを残してあげたいという思いが、今回の改革の目的です。

【平岡】
 難関私立大学文献学部でも数学を重視する動きが広がっています。高2まで数学を学ぶ唯一のデメリットは、数学が苦手な生徒が辛い思いをする可能性があることです。しかし、体育や家庭科など、受験科目以外の勉強も大切なのと同じで、幅広い知識を身につけることは教養を深める上で欠かせません。国公立大学や難関私立大学を受験しない生徒にとっても、広く学ぶことには大きな意味があります

【平岡】
 学びの基本は、わからないことに時間をかけて向き合うことです。特に変わった学びを考えているわけではありませんが、効率的ではない部分があれば改善し、生徒たちが本当に理解できる学びを提供していきたい。中高での学びは、その後の学びを確かにするための土台だと考えています。

【小出】
 関東学院に入学したら、一定のレベルまでの学力は必ず身につけられるという教育の質を保証していきたいです。その上で、生徒一人ひとりの得意な分野をさらに伸ばせるような仕組みを作るのが理想です。生徒の個性や才能を開花させたいと考えています。
 そして社会に出た時に周りの人々を思いやれる人間になってほしいです。部活動などを通して、何かをやり遂げる経験も、将来の豊かな人生につながると信じています。

【小出】
 カリキュラムは今の時代に合わせて変化する必要がありますが、普遍的な価値も大切です。
 まず高い教養を身につけてほしいです。ただ知識を詰め込むのではなく、多くのことを知ることで、物事の見方が広がり、自立した人間になれます。また、集団生活の中で、自分だけでなく、他の人を思いやる心を育んでほしい。これは、キリスト教教育の精神にもつながるものです。

【平岡】
 「教養」とは、さまざまな知識や考え方を知ることで、物事を自由に考えられるようになるための素地だと思います。固定観念にとらわれず、多様な視点を持つことが大切です。今回のカリキュラム改定も、そうした生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出すという思いが根本にあります。大学受験という面も考えながら、生徒たちの将来にとって本当に必要な力を育てていきたいですね。
    

   
   

小出 博幸(担当教科:数学)
<PROFILE>
大学卒業後、立教英国学院で4年間、都内女子高で3年間教鞭をとったのち関東学院中高に着任。立教英国学院では、カリキュラム委員長や入試委員長などを歴任。英国では、オックスフォード大学ハートフォードカレッジで英国の数学教育について学び、中等教育の現場で英国教育に触れた。2025年3月に教務部長を退任し、4月より関東学院中学校教頭。

   

平岡 典士(担当教科:社会)
<PROFILE>
大手予備校で大学受験のプロとして講師を務めたのち、関東学院中高に着任。
本校では発展クラスの日本史授業を担当し、予備校では伝えきれなかった重厚で濃密な内容を扱うとともに「好きこそものの上手なれ」をモットーに歴史の楽しさを体感できるよう工夫を重ねている。委員長を含め25年にわたり進路指導委員を務め、2025年4月より教務部長。