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リスクを負い、勇気を持って踏み込み、勝ち取った全国3位

#インタビュー #将棋部 #部活動 #全国大会

将棋部部長

水野 蒼人

昨夏に岐阜県で開催された第48回全国高等学校総合文化祭。その将棋部門である「第60回全国高等学校将棋選手権大会」が同県高山市で行われ、関東学院高等学校3年で将棋部部長の水野蒼人さんが男子個人戦で全国3位になりました。
この大会は男女ともに個人戦と団体戦があり、個人戦は各都道府県から2名(開催地及び前年度優勝の都道府県は3名)しか出場できない狭き門。なかでも神奈川県は全国レベルの強豪がひしめく激戦区です。「神奈川県予選は、全国優勝を目指すためには絶対に越えなければならない壁。厳しい戦いを経験できるという意味ではアドバンテージにもなります」と言う水野さんは、2年連続で県予選を通過。全国大会で前年度のベスト16を上回る好成績を収めました。

全国大会では初日の予選リーグを3勝1敗で通過し、上位30名による決勝トーナメントに進出。予選の初戦から3連勝したことで、メンタルにも余裕を持てたと語ります。決勝トーナメントでは、優勝候補が1回戦で敗退するなど厳しい勝負が繰り広げられる中、順調に2回戦を突破。2日目の準々決勝では強敵の広島代表と対戦し、前半の劣勢を跳ね返して逆転勝利を収めました。準決勝では沖縄代表と対戦。混戦が続いたものの、最後は惜しくも敗退という結果に。「あと一歩で競り負けました。絶対優勝するという意気込みで臨んだ大会だったので、3位という結果は名誉なことではありますが、いまだに悔しさが残ります」と胸中を語ります。
 一手が勝負を分けるのが将棋の面白さであり、怖さです。「負けを受け入れてどう改善するかが大切。それを克服できれば、人としても成長できると考えています」と水野さん。大会には顧問の先生と、現在は退職された恩師も駆けつけ、大きな力になりました。

将棋を始めたのは関東学院小学校2年生の頃。最初はチェスに興味を持ち、その日本版とも言える将棋と出会いました。「将棋には答えがなく、一人でどこまでも考え続けることができます。今はコンピュータが最適解を導き出したりしますが、その手に至るまでの過程は果たして人間が読めるものなのか、そして自分の技術で指し切れる上での最善手とは何かと考えていくと、本当に奥が深いです」と魅力を語ります。
水野さんの棋風は、穏やかな口調とは裏腹に、非常に攻撃的。「私は受ける将棋が苦手なので、リスクは承知の上で勇気を持って踏み込まないと勝てません。だから、他の人達が怖くてできない踏み込み方もするので、周りからはデストロイヤーと呼ばれたりします」と明かします。今後の目標は「アマチュアの大会で一度でもいいから全国優勝したい。大学では学業も忙しくなると思いますが、続けられる限りは将棋を続けたいと思います」と話してくれました。
将棋部は、団体戦でも県予選ベスト4と全国まであと一歩のところに来ています。水野さんは今春卒業しますが、これからもできる限り後輩達をサポートしたいとのこと。今後も将棋部の活躍にご期待ください。